デスクワークが続くと、気づけば肩が重い。

夕方になると固まってきて、

「そろそろ肩をほぐしてもらいたいな」

と思う。

ほぐしてもらえば楽になる。

でも、また仕事をしていると戻ってくる。

そんな経験がある人も多いと思います。

肩が気になる。でも、最初に見たのは肩ではありませんでした

先日、在宅で長時間仕事をされるお客様の身体を見ていました。

ご本人には、その日強い痛みや明確な不調の自覚はありません。

でも実際に腕を上げてもらうと、左側が右側より明らかに上がりにくい。

肩まわりが動きにくくなっていました。

ここで、

「左肩が硬いから、肩をほぐそう」

とはしませんでした。

最初に見たのは、左のお尻から腰、そして身体の横側。

そこから肋骨までです。

肩が気になるのに、肋骨。

少し不思議ですよね。

肩を大きく触る前に、腕の動きが変わった

横向きになってもらい、左のお尻から腰、体側を少しずつ動かしていきました。

そのあと、肋骨の横側へ呼吸を入れてもらいます。

そして、もう一度腕を上げてもらいました。

すると、最初より左腕が上がりやすくなっていました。

まだ肩そのものを大きくほぐす前です。

そのあとで胸や背中、肩甲骨まわりも動かしていきました。

僕が面白いと思うのは、

肩を直接触る前に、肩の動きが変わったこと。

です。

肩甲骨は、肩だけで動いているわけではありません

肩甲骨は、肋骨の上を滑るように動きながら腕の動きに参加しています。

その土台になる胸郭や肋骨が動きにくければ、肩甲骨も動きにくくなる可能性があります。

今回のお客様では、左のお尻から腰、体側、肋骨までに硬さが見られました。

そこで僕は、

肩そのものより、その肩が動くための土台を先に変えてみよう

と考えました。

もちろん、すべての肩の重さが肋骨から起きているという話ではありません。

今回確認できたのは、

肩以外を動かした段階で、実際に肩の動きも変わった

ということです。

肩がつらいから、肩。それだけでは見えないことがあります

肩を揉んでもらうのは気持ちいい。

僕も、それを否定するつもりはありません。

硬くなっている肩を直接ケアすることもあります。

でも、何度ほぐしてもまた戻るなら、

「もっと肩をほぐす」

だけではなく、

なぜ肩ばかりが頑張っているのか

を一度見てみてもいいと思います。

僕は「肩がつらいから肩」と、最初から決めません。

その人の身体を見て、どこから動きを変えると全体が変わるのかを探します。

何度ほぐしても肩の重さが戻る人ほど、一度、肩以外の動きも見てみてください。